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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

第六帖 末摘花(すえつむはな)源氏物語

【源氏物語 第6帖 末摘花 すえつむはな】🪷源氏18歳正月頃~19歳正月🪷貧しく 不器用で人見知りで美人とは言えないけれど、誠実で純粋な皇族の姫君🌷

源氏18歳正月頃~19歳正月 乳母子の大輔の命婦から亡き常陸宮の姫君の噂を聞いた源氏は、 「零落した悲劇の姫君」という幻想に憧れと好奇心を抱いて求愛した。 親友の頭中将とも競い合って逢瀬を果たしたものの、 彼女の対応の覚束なさは源氏を困惑させた。 …

末摘花は紅花 赤いはな🌷【源氏物語98 第六帖 末摘花18完🌸】若紫とひな遊びや絵を描いたりする中 源氏は 鼻を赤く塗ってふざけていた

「春になったのですからね。今日は声も少しお聞かせなさいよ、 鶯《うぐいす》よりも何よりもそれが待ち遠しかったのですよ」 と言うと、 「さへづる春は」 (百千鳥《ももちどり》囀《さへづ》る春は物ごとに 改まれどもわれぞ古《ふ》り行《ゆ》く) とだ…

末摘花の生活も持ち直す【源氏物語97 第六帖 末摘花17】末摘花の姫のところに来た源氏。屋敷も普通の家らしくなり 姫君も 源氏の贈った衣装で現代風になった。

三十日の夕方に宮家から贈った衣箱の中へ、 源氏が他から贈られた白い小袖の一重ね、 赤紫の織物の上衣《うわぎ》、 そのほかにも山吹色とかいろいろな物を入れたのを 命婦が持たせてよこした。 「こちらでお作りになったのがよい色じゃなかったという あて…

源氏の返事は赤い花の歌🌷【源氏物語96 第六帖 末摘花16】命婦はおかしくて笑った。宮家では女房達が集まって手紙を読んだ

「くれなゐの ひとはな衣《ごろも》 うすくとも ひたすら朽たす 名をし立てずば」 その我慢も人生の勤めでございますよ」 理解があるらしくこんなことを言っている命婦も たいした女ではないが、 せめてこれだけの才分でもあの人にあればよかったと 源氏は残…

末摘花の手紙と贈り物🎁【源氏95 第六帖 末摘花15】装束は古めかしく 薫香付きのゴツい紙に上手でない歌であった。源氏は末摘花の歌を書く、末摘花はベニバナ 赤い花(鼻)である

その年の暮れの押しつまったころに、 源氏の御所の宿直所《とのいどころ》へ 大 輔《たゆう》の命婦《みょうぶ》が来た。 源氏は髪を梳《す》かせたりする用事をさせるのには、 恋愛関係などのない女で、 しかも戯談《じょうだん》の言えるような女を選んで…

常陸宮の姫を支えていこうと思う源氏【源氏物語94 第六帖 末摘花14】頭中将がこの結婚をどう批評するだろうと救われ難い気がする源氏。姫は素直に喜んだ。

車の通れる門はまだ開けてなかったので、 供の者が鍵《かぎ》を借りに行くと、 非常な老人《としより》の召使が出て来た。 そのあとから、娘とも孫とも見える、 子供と大人の間くらいの女が、 着物は雪との対照で あくまできたなく汚れて見えるようなのを着…

セーブル毛皮を着る宮の姫君🌷【源氏物語93 第六帖 末摘花13】見事な美しい長い髪。しかし耐えられない寒さだからと源氏は気の毒に思う。

頭の形と、髪のかかりぐあいだけは、 平生美人だと思っている人にもあまり劣っていないようで、 裾《すそ》が袿《うちぎ》の裾をいっぱいにした余りが まだ一尺くらいも外へはずれていた。 その女王の服装までも言うのはあまりにはしたないようではあるが、 …

ついに常陸宮の宮の姫君の顔を見た🐘🌷【源氏91 第六帖 末摘花12】髪は美しいが 顔も身体も鼻も長い。特に鼻の先は垂れて赤くなっている。源氏は呆然とした。

先刻老人たちの愁《うれ》えていた雪が ますます大降りになってきた。 すごい空の下を暴風が吹いて、 灯の消えた時にも点《つ》け直そうとする者はない。 某《なにがし》の院の物怪《もののけ》の出た夜が 源氏に思い出されるのである。 荒廃のしかたはそれ…

清貧の常陸宮家の生活【源氏91 第六帖 末摘花11】 古ぼけた几帳や支那製であるが古ぼけた食器。女房達は ぼやきながら 古めかしい姿で寒さに震えている。

常陸の女王のまだ顔も見せない深い羞恥を 取りのけてみようとも格別しないで時がたった。 あるいは源氏がこの人を顕《あら》わに見た刹那《せつな》から 好きになる可能性があるとも言えるのである。 手探りに不審な点があるのか、 この人の顔を一度だけ見た…

若紫を二条院に迎える【源氏90 第六帖 末摘花10】若い公達は行幸の日を楽しみに舞曲の勉強をしている。源氏も含め皆 稽古に忙しい。若紫を二条院に迎えた。

夜になってから退出する左大臣に伴われて源氏はその家へ行った。 行幸の日を楽しみにして、 若い公達《きんだち》が集まるとその話が出る。 舞曲の勉強をするのが仕事のようになっていたころであったから、 どこの家でも楽器の音をさせているのである。 左大…

源氏の朝寝を怪しむ頭中将【源氏89 第六帖 末摘花9】頭中将は 御所で楽と舞の役の人選で忙しい。源氏は、姫に夕方手紙を出すことができたが、訪ねなかった。

二条の院へ帰って、源氏は又寝《またね》をしながら、 何事も空想したようにはいかないものであると思って、 ただ身分が並み並みの人でないために、 一度きりの関係で退《の》いてしまうような態度の取れない点を 煩悶《はんもん》するのだった。 そんな所へ…

源氏 強行突破💦【源氏物語88 第6帖 末摘花8】源氏は常陸宮の姫に声をかけても返事がない。見かねて侍従という女房が代わりに返事をする。源氏 強引な手段に出る

「いくそ度《たび》 君が沈黙《しじま》に 負けぬらん 物な云《い》ひそと 云はぬ頼みに 言いきってくださいませんか。 私の恋を受けてくださるのか、受けてくださらないかを」 女王の乳母の娘で 侍従という気さくな若い女房が、 見かねて、女王のそばへ寄っ…

宮の姫君 無言の行💦【源氏87 第六帖 末摘花7】源氏が宮家を訪ねる。化粧をした源氏は ことさら艶である。姫のかすかな衣被香の香り

八月の二十日過ぎである。 八、九時にもまだ月が出ずに星だけが白く見える夜、 古い邸《やしき》の松風が心細くて、 父宮のことなどを言い出して、 女王は命婦といて泣いたりしていた。 源氏に訪ねて来させるのに よいおりであると思った命婦のしらせが 行っ…

命婦は手引きを考える【源氏物語86 第六帖 末摘花6】源氏は常陸宮の女王に手紙を送るが返事はない。訪ねる者のいない草深い女王の屋敷に出入りする者はなかった

秋になって、 夕顔の五条の家で聞いた砧《きぬた》の 耳についてうるさかったことさえ 恋しく源氏に思い出されるころ、 源氏はしばしば常陸の宮の女王へ手紙を送った。 返事のないことは秋の今も初めに変わらなかった。 あまりに人並みはずれな態度をとる女…

中将も参戦💦【源氏85 第六帖 末摘花5】頭中将はちゃっかり常陸宮の姫に手紙を送る。源氏は中将をじらすが自分も返事が来ていないのは同じ

「常陸の宮の返事が来ますか? 私もちょっとした手紙をやったのだけれど何にも言って来ない。 侮辱された形ですね」 自分の想像したとおりだ、 頭中将はもう手紙を送っているのだと思うと 源氏はおかしかった。 「返事を格別見たいと思わない女だからですか…

源氏と頭中将は一つの車に乗って左大臣家に🌿【源氏物語84 第六帖 末摘花4】二人の貴公子は 荒れ屋敷の琴の音を思い出す。

源氏にも頭中将にも第二の行く先は決まっていたが、 戯談《じょうだん》を言い合っていることがおもしろくて、 別れられずに一つの車に乗って、 朧月夜《おぼろづきよ》の暗くなった時分に左大臣家に来た。 前駆に声も立てさせずに、そっとはいって、 人の来…

🌹源氏を尾行する頭中将【源氏83 第六帖 末摘花3】帝は源氏が真面目すぎて困ると仰る。庭に出たら、源氏を変装してまで 尾行してきた頭中将に遭遇。

「あまりにまじめ過ぎるからと 陛下がよく困るようにおっしゃっていらっしゃいますのが、 私にはおかしくてならないことがおりおりございます。 こんな浮気なお忍び姿を陛下は御覧になりませんからね」 と命婦が言うと、 源氏は二足三足帰って来て、笑いなが…

🌸宮家訪問 琴を聴く【源氏82 第六帖 末摘花2】源氏は常陸宮邸を訪問して 命婦に姫の琴が聞きたいと望む。命婦は姫に琴を聞かせてほしいと頼む。源氏は姫との交際を望む。

源氏は言っていたように十六夜《いざよい》の月の 朧《おぼ》ろに霞《かす》んだ夜に命婦を訪問した。 「困ります。こうした天気は決して音楽に適しませんのですもの」 「まあいいから御殿へ行って、 ただ一声でいいからお弾《ひ》かせしてくれ。 聞かれない…

🌸不遇な姫の話を聞く【源氏81 第六帖 末摘花1】源氏は夕顔の女君を失った悲しみを忘れることができない。源氏は縁のあった女を忘れない。乳母子の大輔の命婦から 気の毒な常陸宮の姫君のことを聞く。

源氏の君の夕顔を失った悲しみは、 月がたち年が変わっても忘れることができなかった。 左大臣家にいる夫人も、 六条の貴女《きじょ》も強い思い上がりと 源氏の他の愛人を 寛大に許すことのできない気むずかしさがあって、 扱いにくいことによっても、 源氏…