google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

🌼第11帖 花散里 はなちるさと【総集編】

五月雨の頃、源氏は故桐壺院の妃の一人麗景殿女御を訪ねる。妹の三の君(花散里)は源氏の恋人で、姉妹は院の没後源氏の庇護を頼りにひっそりと暮らしていた。訪問の途中、かつて会った中川の女の元に歌を詠みかけるが、既に心変わりしてしまったのかやんわ…

【源氏物語564 第18帖 松風28】月がはなやかに上ってきた頃から音楽の合奏が始まった。琵琶、和琴などだけで笛の上手が皆選ばれて伴奏をした曲は秋にしっくりあって面白い。

大井の野に残った殿上役人が、 しるしだけの小鳥を萩《はぎ》の枝などへつけて あとを追って来た。 杯がたびたび巡ったあとで 川べの逍遥《しょうよう》を危《あや》ぶまれながら 源氏は桂の院で遊び暮らした。 月がはなやかに上ってきたころから音楽の合奏…

【源氏物語563 第18帖 松風27】桂の院での饗応に鵜匠たちも呼ばれた。その人達の高いわからぬ会話が聞こえてくるごとに 海岸にいたころの漁夫の声が思い出されるであった。

りっぱな風采の源氏が静かに歩を運ぶかたわらで 先払いの声が高く立てられた。 源氏は車へ頭中将《とうのちゅうじょう》、 兵衛督《ひょうえのかみ》などを陪乗させた。 「つまらない隠れ家を発見されたことはどうも残念だ」 源氏は車中でしきりにこう言って…

【源氏物語562 第18帖 松風26】源氏と共に須磨に下った右近将監(空蝉の義理の息子でもある)は、五位も得て 靫負尉《ゆぎえのじょう》になった。源氏の太刀をとりにきた折 明石の上に挨拶を交わす。

源氏の美は今が盛りであると思われた。 以前は痩せて背丈が高いように見えたが、 今はちょうどいいほどになっていた。 これでこそ貫目のある好男子になられたというものであると 女たちがながめていて、 指貫《さしぬき》の裾《すそ》からも 愛嬌《あいきょ…

【源氏物語561 第18帖 松風25】別れ際、明石の上は悲しすぎて すぐに出ようとしない。いざって出てきても 姿は見せないように几帳のかげへ はいるようにしている様子に気品が見える。

姫君が手を前へ伸ばして、 立っている源氏のほうへ行こうとするのを見て、 源氏は膝《ひざ》をかがめてしまった。 「もの思いから解放される日のない私なのだね、 しばらくでも別れているのは苦しい。 奥さんはどこにいるの、 なぜここへ来て別れを惜しんで…

【源氏物語560 第18帖 松風24 】桂の院や山荘に高官達がお迎えに来た。乳母が姫君を抱いて出てくると源氏は可愛い様子で撫でながら 離れ難く思う。

三日目は京へ帰ることになっていたので、 源氏は朝もおそく起きて、 ここから直接帰って行くつもりでいたが、 桂の院のほうへ高官がたくさん集まって来ていて、 この山荘へも殿上役人がおおぜいで迎えに来た。 源氏は装束をして、 「きまりの悪いことになっ…

【源氏物語599 第18帖 松風23】源氏は姫君を二条院に引き取ることを考えるが、引き放される明石の心が哀れに思われて ただ涙ぐんで 姫君の顔を見ていた。

姫君の顔からもまた目は離せなかった。 日蔭《ひかげ》の子として成長していくのが、 堪えられないほど源氏はかわいそうで、 これを二条の院へ引き取って できる限りにかしずいてやることにすれば、 成長後の肩身の狭さも救われることになるであろうとは 源…

【源氏物語598 第18帖 松風 22】源氏は山荘に来た。明石の上は、別離の夜の形見の琴を差し出した。源氏は琴を弾き始めた。まだ絃《いと》の音《ね》が変わっていなかった。

源氏は御堂《みどう》へ行って 毎月十四、五日と三十日に行なう普賢講《ふげんこう》、 阿弥陀《あみだ》, 釈迦《しゃか》の念仏の三昧《さんまい》のほかにも 日を決めてする法会《ほうえ》のことを 僧たちに命じたりした。 堂の装飾や仏具の製作などのこと…

【源氏物語597 第18帖 松風21】「荒磯かげに心苦しく存じました二葉の松も いよいよ頼もしい未来が思われます日に到達いたしましたが‥」と言うものの、生母の身分がさわりにならぬかと心配する尼君

「一度捨てました世の中へ帰ってまいって 苦しんでおります心も、お察しくださいましたので、 命の長さもうれしく存ぜられます」 尼君は泣きながらまた、 「荒磯《あらいそ》かげに心苦しく存じました二葉《ふたば》の松も いよいよ頼もしい未来が思われます…

【源氏物語596 第18帖 松風20】源氏は袿《うちぎ》を引き掛けたくつろぎ姿で いた。尼君がおられるのに気付き直衣を取り寄せて着替えた。

東の渡殿《わたどの》の下をくぐって来る流れの筋を 仕変えたりする指図《さしず》に、 源氏は袿《うちぎ》を引き掛けたくつろぎ姿でいるのが また尼君にはうれしいのであった。 仏の閼伽《あか》の具などが縁に置かれてあるのを見て、 源氏はその中が尼君の…

🌼【源氏物語595 第18帖 松風19】桂の院から明石の上の邸に来た源氏は、庭の手入れをさせる。打ち解けた様子の源氏はいっそう美しい。尼君は老いも憂いも忘れ微笑んでいた。

なお修繕を加える必要のある所を、 源氏はもとの預かり人や新たに任命した家職の者に命じていた。 源氏が桂の院へ来るという報《しら》せがあったために、 この近くの領地の人たちの集まって来たのは 皆そこから明石の家のほうへ来た。 そうした人たちに庭の…

🌼【源氏物語594 第18帖 松風18】源氏は明石の上に 今日の邸に移るように言ったが、明石は、気後れしている。源氏はいろいろに明石の心をいたわったり、将来を堅く誓ったりしてその夜は明けた。

乳母《めのと》も 明石へ立って行ったころの衰えた顔はなくなって 美しい女になっている。 今日までのことを いろいろとなつかしいふうに話すのを聞いていた源氏は、 塩焼き小屋に近い田舎の生活をしいてさせられてきたのに 同情するというようなことを言っ…