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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

源氏 女人に無視こかれる【源氏75 第五帖 若紫18】源氏、兵部卿の宮は荒れた邸にいる女王に心動かされる。

近ごろ隠れて通っている人の家が途中にあるのを思い出して、 その門をたたかせたが内へは聞こえないらしい。 しかたがなくて供の中から声のいい男を選んで歌わせた。 『朝ぼらけ 霧立つ空の 迷ひにも 行き過ぎがたき 妹《いも》が門かな』 二度繰り返させた…

女王に寄り添う源氏❄️【源氏物語74 第五帖 若紫17】外は みぞれが降る夜。宿直をするということで女王に寄り添い 優しく話しかける。

「いくら何でも私はこの小さい女王さんを情人にしようとはしない。 まあ私がどれほど誠実であるかを御覧なさい」 外には霙《みぞれ》が降っていて凄《すご》い夜である。 「こんなに小人数で この寂しい邸《やしき》にどうして住めるのですか」 と言って源氏…

夫婦の溝は 埋まらない【源氏物語104 第七帖 紅葉賀6】左大臣も恨めしく思うが 会えば恨みを忘れ 源氏にかしずくことが幸福のようである

源氏は御所から左大臣家のほうへ退出した。 例のように夫人からは 高いところから多情男を見くだしているというような よそよそしい態度をとられるのが苦しくて、 源氏は、 「せめて今年からでもあなたが暖かい心で 私を見てくれるようになったらうれしいと…

【源氏物語72 第五帖 若紫15】女王の祖母の尼君がなくなる。源氏は弔意品を送る。少納言の君は幼い女王の立場を思い泣く。

この十月に朱雀《すざく》院へ行幸があるはずだった。 その日の舞楽には 貴族の子息たち、高官、殿上役人などの中の 優秀な人が舞い人に選ばれていて、 親王方大臣をはじめとして音楽の素養の深い人は そのために新しい稽古を始めていた。 それで源氏の君も…

都に戻った尼君のお見舞いに行く【源氏物語71 第五帖 若紫14】源氏のところに女王が姿を現す。子どもらしく愛らしい。藤壺への恋心がつのり 縁故である上を引き取りたいという望みが膨らんでいく。

「私は病気であることが今では普通なようになっております。 しかしもうこの命の終わりに近づきましたおりから、 かたじけないお見舞いを受けました喜びを 自分で申し上げません失礼をお許しくださいませ。 あの話は今後もお忘れになりませんでしたら、 もう…

懐妊した藤壺を寵愛する桐壺帝【源氏物語70 第五帖 若紫13】秋の末、源氏は 女王の祖母、按察使大納言の北の方の屋敷を訪問する。尼君は病気で弱っている。

初秋の七月になって宮は御所へおはいりになった。 最愛の方が懐妊されたのであるから、 帝のお志はますます藤壺の宮にそそがれるばかりであった。 少しお腹《なか》がふっくりとなって 悪阻《つわり》の悩みに 顔の少しお痩せになった宮のお美しさは、 前よ…

禁断の狂おしい恋の虜【源氏物語69 第六帖 若紫12】逢瀬を重ね 藤壺の宮は懐妊。夢占いで夢を現実にまざまざ続き恐怖を覚える。

源氏の恋の万分の一も告げる時間のあるわけはない。 永久の夜が欲しいほどであるのに、 逢わない時よりも恨めしい別れの時が至った。 見てもまた 逢ふ夜 稀《まれ》なる夢の中《うち》に やがてまぎるるわが身ともがな 涙にむせ返って言う源氏の様子を見ると…

藤壺の宮との密かな逢瀬【源氏68 第五帖 若紫11】藤壺の宮は身体の調子がすぐれず自邸に。罪悪感を持ちつつも 王の命婦に手引きをさせ密かな逢瀬を重ねる

↑源氏物語68の間違いです 「少納言の乳母《めのと》という人がいるはずだから、 その人に逢って詳しく私のほうの心持ちを伝えて来てくれ」 などと源氏は命じた。 どんな女性にも関心を持つ方だ、 姫君はまだきわめて幼稚であったようだのに と惟光は思って…

恋しい人の面影を追う源氏【源氏物語67 第五帖 若紫10-2】藤壺の宮に縁故があり、恋しい人の面影を持つ少女を引き取りたいという思いが深まり、惟光を北山に遣わす。

就寝を促してみても聞かぬ人を置いて、 歎息《たんそく》をしながら源氏は枕についていたというのも、 夫人を動かすことにそう骨を折る気にはなれなかったのかもしれない。 ただくたびれて眠いというふうを見せながらも いろいろな物思いをしていた。 若草と…

頭中将 公達と酒盛り🍶【源氏物語 66 第5帖 若紫10】頭中将 公達らが北山に源氏を迎えにくる。酒盛りや音楽を楽しむ。女王は源氏を美しいと思う

ちょうど源氏が車に乗ろうとするころに、 左大臣家から、 どこへ行くともなく源氏が京を出かけて行ったので、 その迎えとして家司《けいし》の人々や、 子息たちなどがおおぜい出て来た。 頭中将《とうのちゅうじょう》、 左中弁《さちゅうべん》 またそのほ…

源氏 姫の御簾に入る【源氏物語73 第五帖 若紫16】女王は 直衣を着た方が来られていると聞いて父宮かと思ったが源氏の君であることを知る。

「そんなことはどうでもいいじゃありませんか、 私が繰り返し繰り返しこれまで申し上げてあることを なぜ無視しようとなさるのですか。 その幼稚な方を私が好きでたまらないのは、 こればかりは前生《ぜんしょう》の縁に違いないと、 それを私が客観的に見て…

病から回復した源氏【源氏物語 65 第5帖 若紫9】僧都は饗応に心を尽くし 源氏のために尼君に 女王ことをお願いする

夜明けの空は十二分に霞んで、 山の鳥声がどこで啼《な》くとなしに多く聞こえてきた。 都人《みやこびと》には 名のわかりにくい木や草の花が多く咲き多く地に散っていた。 こんな深山の錦《にしき》の上へ 鹿が出て来たりするのも珍しいながめで、 源氏は…

幼い女王を将来の結婚相手として望む【源氏物語 64 第5帖 若紫 8】姫を将来の結婚相手として引き取りたいと申し出る源氏 戸惑う尼君

「そうだね、若い人こそ困るだろうが私など、まあよい。 丁寧に言っていらっしゃるのだから」 尼君は出て行った。 「出来心的な軽率な相談を持ちかける者だとお思いになるのが かえって当然なような、 こんな時に申し上げるのは私のために不利なんですが、 …

源氏は僧都の山荘に泊まる【源氏物語 63 第5帖 若紫7】貴族的な良い雰囲気の中 源氏は 尼君に姫君のことで相談を持ちかける。

奥のほうの室にいる人たちも起きたままでいるのが 気配で知れていた。 静かにしようと気を配っているらしいが、 数珠《じゅず》が脇息《きょうそく》に触れて鳴る音などがして 女の起居《たちい》の衣摺《きぬず》れも ほのかになつかしい音に耳へ通ってくる…

北山の少女は藤壺の姪🌸【源氏物語 62 第5帖 若紫 6】源氏は、姫君が 按察使大納言の姫君と兵部卿の宮の間にできた子であると知る。藤壺の宮の姪になる

「その大納言にお嬢さんがおありになるということでしたが、 それはどうなすったのですか。 私は好色から伺うのじゃありません、 まじめにお尋ね申し上げるのです」 少女は大納言の遺子であろうと想像して源氏が言うと、 「ただ一人娘がございました。 亡く…

💠若紫との出会い【源氏物語 61 第5帖 若紫5】源氏は僧都の山荘に移る。可憐で美しい少女に心を奪われる。祖母は按察使《あぜち》大納言の未亡人

僧都がこの座敷を出て行く気配《けはい》がするので 源氏も山上の寺へ帰った。 源氏は思った。 自分は可憐な人を発見することができた、 だから自分といっしょに来ている若い連中は 旅というものをしたがるのである、 そこで意外な収穫を得るのだ、 たまさか…

北山で美しい少女と出会う【源氏物語 60 第5帖 若紫4】「雀の子を犬君が逃しつる」源氏は 美しい少女と出会った。少女は 恋しい藤壺の宮様に似ている

「雀《すずめ》の子を犬君《いぬき》が逃がしてしまいましたの、 伏籠《ふせご》の中に置いて逃げないようにしてあったのに」 たいへん残念そうである。 そばにいた中年の女が、 「またいつもの粗相《そそう》やさんが そんなことをしてお嬢様にしかられるの…

明石の入道の話を聞く源氏【源氏物語 59 第5帖 若紫3 】源氏は 明石の女人に興味を覚える。北山に滞在中、源氏は 例の山荘で愛らしい少女を見つける

「でもどうかね、どんなに美しい娘だといわれていても、 やはり田舎者らしかろうよ。 小さい時からそんな所に育つし、 頑固な親に教育されているのだから」 こんなことも言う。 「しかし母親はりっぱなのだろう。 若い女房や童女など、 京のよい家にいた人な…

縁なくば 海に身投げせよと育てられた姫【源氏物語 58 第5帖 若紫2 】源氏は 明石の変わり者の入道の娘の話を聞く。

源氏は寺へ帰って仏前の勤めをしながら昼になると もう発作が起こるころであるがと不安だった。 「気をお紛《まぎ》らしになって、 病気のことをお思いにならないのが いちばんよろしゅうございますよ」 などと人が言うので、 後ろのほうの山へ出て今度は京…

病の源氏は北山の聖人に祈祷してもらう【源氏物語 57 第5帖 若紫1】散歩に出た時 若い女房や女童がいる僧都の屋敷を見つけた

源氏は瘧病《わらわやみ》にかかっていた。 いろいろとまじないもし、 僧の加持《かじ》も受けていたが効験《ききめ》がなくて、 この病の特徴で発作的にたびたび起こってくるのをある人が、 「北山の某《なにがし》という寺に非常に上手な修験僧がおります…

大腸がん検診は必ず受けましょう🏥🌟ワタクシ無自覚無症状でしたが、どでかいポリープ育ててました(´;ω;`)

少納言、実は先週、大腸ポリープの手術で入院しておりました そもそも、便秘も下痢もあまり経験もなく、消化器系は丈夫ᕦ(ò_óˇ)ᕤ とはいえ、夫の健保組合から検診受けたか?検診受けろと言ってくる。 検診は家族も受けることができることもあり、 全身の健診…

順徳院(100番)🍃百敷(ももしき)や 古き軒端(のきば)の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり

順徳院(100番)続後撰集 雑下・1205 百敷(ももしき)や 古き軒端(のきば)の しのぶにも なほあまりある 昔なりけり 〜時代を経て古びてしまった建物の軒の端に、 しのぶ草が生い茂っている。 それを見るにつけ、 朝廷が栄えた昔のよき時代が しのばれて…

【後鳥羽院】(99番)🌊人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふ故に もの思ふ身は

【後鳥羽院】(99番)続後撰集 雑・1199 人もをし 人も恨めし あぢきなく 世を思ふ故に もの思ふ身は 〜ある時は人々を愛しく思い、 またある時は恨めしいとも思う。 この世はどうにかならないものだろうが、 それゆえに物思いをする私であるよ。 後鳥羽院…

🍀藤原家隆(98番)そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける

藤原家隆(98番) 新勅撰集 夏・192 風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける 〜楢の葉を揺らすそよ風が吹き、 夕暮れは秋のように涼しい。 しかし、上賀茂神社の境内を流れる 御手洗川で 行われるみそぎの光景を見ると、 やはりまだ夏…

【権中納言定家 藤原定家】(97番)🌊来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩(もしほ)の 身もこがれつつ

【権中納言定家 藤原定家】(97番)新勅撰集 巻13・恋3・849 来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや 藻塩(もしほ)の 身もこがれつつ 〜待っても来ない人を待つ私 松帆の浦の浜辺で 焼いている藻塩の煙がなびいているが、 この身も恋の思いにこがれていく…

【藤原公経(入道前太政大臣)(西園寺公経)】 (96番)花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり

【藤原公経(入道前太政大臣)(西園寺公経)】 (96番)新勅撰集 雑・1054 花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 我が身なりけり 〜桜を誘って散らす激しい風が吹く庭。 そこに散り敷くのは雪かと思う。 しかしふる(降る)のは雪ではなく、 実は古び…

【前大僧正慈円】(95番) おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣(そま)に 墨染(すみぞめ)の袖🍃

【前大僧正慈円】(95番) 千載集 雑中・1137 おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣そまに 墨染すみぞめの袖 〜身のほどをわきまえないことだが、 このつらい世の中を生きる人々に 覆い掛けるのだ。 比叡山に住み、 修行の道に入った私の僧衣の袖…

藤原雅経 参議雅経(94番)み吉野の 山の秋風 小夜(さよ)ふけて ふるさと寒く 衣(ころも)打つなり

藤原雅経 参議雅経(94番) 『新古今集』秋・483 み吉野の 山の秋風 小夜(さよ)ふけて ふるさと寒く 衣(ころも)打つなり 〜昔、都だったこの里では 寒さもいっそう身にしみて、 砧(木や石の台)に置いた 衣を打つ音が寒々と聞こえてくる。 藤原雅経 …

🌱鎌倉右大臣(93番)🌿世の中は 常にもがもな 渚(なぎさ)漕ぐ 海人(あま)の小舟(をぶね)の  綱手(つなで)かなしも

鎌倉右大臣(93番) 新勅撰集 羈旅・525 世の中は 常にもがもな 渚なぎさ漕ぐ 海人あまの小舟をぶねの 綱手つなでかなしも 〜変わりやすい世の中ではあるが、 ずっと平和であってほしいことだ。 この海辺は平穏で、 渚を漕ぎ出す小舟が 引き綱を引いている光…

二条院讃岐(92番)わが袖は 潮干(しほひ)に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし

二条院讃岐(92番)千載集 恋2・760 わが袖は 潮干(しほひ)に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし 〜私の袖は、まるで潮が引いたときでさえ 姿を現さない沖の石のように、 いくらあの人が知らないなんて言ったって、 涙で乾く間もないのですよ。 …