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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語267 第12帖 須磨1】源氏は須磨を隠遁の地と考えていた。寂れて人口は少ないが、京にまで あまりに遠いと紫の上も気掛かりである。

💠朧朧たる夢の終わりと朝月夜的なBGM💠 🎼 written by 鷹尾まさき(タカオマサキ)

当帝の外戚の大臣一派が極端な圧迫をして

源氏に不愉快な目を見せることが多くなって行く。

つとめて冷静にはしていても、

このままで置けば今以上な禍いが起こって来るかもしれぬと

源氏は思うようになった。

源氏が隠栖の地に擬している須磨という所は、

昔は相当に家などもあったが、

近ごろはさびれて人口も稀薄になり、

漁夫の住んでいる数もわずかであると源氏は聞いていたが、

田舎といっても人の多い所で、

引き締まりのない隠栖になってしまってはいやであるし、

そうかといって、京にあまり遠くては、

人には言えぬことではあるが夫人のことが

気がかりでならぬであろうしと、

煩悶《はんもん》した結果須磨へ行こうと決心した。

この際は源氏の心に上ってくる過去も未来も皆悲しかった。

 

【源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏は

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた。

 

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