冬になって来て川沿いの家にいる人は
心細い思いをすることが多く、
気の落ち着くこともない日の続くのを、源氏も見かねて、
「これではたまらないだろう、
私の言っている近い家へ引っ越す決心をなさい」
と勧めるのであったが、
「宿変へて待つにも見えずなりぬれば
つらき所の多くもあるかな」
という歌のように、
恋人の冷淡に思われることも
地理的に斟酌《しんしゃく》をしなければならないと、
しいて解釈してみずから慰めることなどもできなくなって、
男の心を顕《あら》わに見なければならないことは苦痛であろうと
明石は躊躇《ちゅうちょ》をしていた。
❄️🎼 凍月の下で written by 香居
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