しかし貴族的なよいものですね。
今日はごまかしでなく
ほんとうに琵琶の弾けるという人はあまりなくなりました。
何親王、何の源氏」
などと大臣は数えたあとで、
「女では太政大臣が嵯峨の山荘に置いておく人というのが
非常に巧《うま》いそうですね。
さかのぼって申せば音楽の天才の出た家筋ですが、
京官から落伍《らくご》して地方にまで行った男の娘に、
どうしてそんな上手《じょうず》が出て来たのでしょう。
源氏の大臣はよほど感心していられると見えて、
何かのおりにはよくその人の話をせられます。
ほかの芸と音楽は少し性質が変わっていて、
多く聞き、多くの人と合わせてもらうことで
ずっと進歩するものですが、独習をしていて、
その域に達したというのは珍しいことです」
こんな話もしたが、大臣は宮にお弾きになることをお奨《すす》めした。
「もう絃《いと》を押すことなどが
思うようにできなくなりましたよ」
とお言いになりながらも、
宮は上手に琴をお弾きになった。
🪷🎼ある島の静かな浜辺 written by MAKOOTO
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