2024-01-08から1日間の記事一覧
光源氏31歳冬から32歳秋の話。 明石の御方は悩みぬいた末、 母尼君の説得もあって姫君を源氏に委ねることを決断する。 雪の日に源氏が姫君を迎えに訪れ、 明石の御方は涙ながらにそれを見送った。 二条院では早速盛大な袴着が行われ、 紫の上も今は姫君の可…
【源氏物語570 第19帖 薄雲 1】源氏の冷淡に思われることも地理的に斟酌をしなければならないと自分を納得させていた明石の上。男の心を顕わに見なければならないことは苦痛であろうと彼女は躊躇していた。
冬になって来て川沿いの家にいる人は 心細い思いをすることが多く、 気の落ち着くこともない日の続くのを、源氏も見かねて、 「これではたまらないだろう、 私の言っている近い家へ引っ越す決心をなさい」 と勧めるのであったが、 「宿変へて待つにも見えず…