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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2023-07-17から1日間の記事一覧

【源氏物語455 第14帖 澪標29】美しい源氏と月明かりのさす所に出ていることは恥ずかしかったが初めから花散里はそこにいた、この態度が源氏の気持ちを楽にした。

何年かのうちに邸内《やしきうち》はいよいよ荒れて、 すごいような広い住居《すまい》であった。 姉の女御《にょご》の所で話をしてから、 夜がふけたあとで西の妻戸をたたいた。 朧《おぼ》ろな月のさし込む戸口から 艶《えん》な姿で源氏ははいって来た。…

【源氏物語 454 第14帖 澪標28】公務も落ち着いた 五月雨の頃、花散里を訪問することにした。花散里の家の生活を源氏は保護していた。

こんなふうに紫の女王《にょおう》の 機嫌を取ることにばかり追われて、 花散里《はなちるさと》を訪ねる夜も 源氏の作られないのは女のためにかわいそうなことである。 このごろは公務も忙しい源氏であった。 外出に従者も多く従えて出ねばならぬ 身分の窮…

【源氏物語453 第14帖 澪標27】源氏は紫の上に言い訳をしながら、上包みに書かれた字だけを見せた。貴女も恥ずかしいほどの 品の良い手跡である。

「そんなにあなたに悪く思われるようにまで 私はこの女を愛しているのではない。 それはただそれだけの恋ですよ。 そこの風景が目に浮かんできたりする時々に、 私は当時の気持ちになってね、 つい歎息《たんそく》が口から出るのですよ。 なんでも気にする…