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末摘花の君は物悩ましい初夏の日に、 その昼間うたた寝をした時の夢に父宮を見て、 さめてからも名残《なごり》の思いにとらわれて、 悲しみながら雨の洩《も》って濡れた廂《ひさし》の 室の端のほうを拭《ふ》かせたり 部屋の中を片づけさせたりなどして、…
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