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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語555 第17帖 絵合8】院は櫛の箱の返歌をご覧になってから いっそう恋しく思われた。前斎宮の話題が出た折、院の御表情に失恋の深い御苦痛が現われてきたのをお気の毒に思った。


院は櫛《くし》の箱の返歌を御覧になってから

いっそう恋しく思召された。

ちょうどそのころに源氏は院へ伺候した。

親しくお話を申し上げているうちに、

斎宮が下向されたことから、

院の御代《みよ》の斎宮の出発の儀式にお話が行った。

院も回想していろいろとお語りになったが、

ぜひその人を得たく思っていたとは

お言いにならないのである。

源氏はその問題を全然知らぬ顔もしながら、

どう思召していられるかが知りたくて、

話をその方向へ向けた時、

院の御表情に失恋の深い御苦痛が現われてきたのを

お気の毒に思った。

美しい人としてそれほど院が忘れがたく思召す前斎宮は、

どんな美貌《びぼう》をお持ちになるのであろうと源氏は思って、

おりがあればお顔を見たいと思っているが、

その機会の与えられないことを口惜《くちお》しがっていた。

貴女らしい奥深さをあくまで持っていて、

うかとして人に見られる隙《すき》のあるような人でない

斎宮の女御を源氏は一面では

敬意の払われる養女であると思って満足しているのであった。

🪷沈む秋 written by のる🪷

🌸第17帖 絵合(えあわせ)の内容はこちら

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