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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語283 第12帖 須磨17】しめやかの月の光の中を源氏が歩いてきた。二人は並んで月を眺めながら明け方まで語っていた。

🌕🎼月夜に光る written by すもち🌕

西座敷にいる姫君は、

出発の前二日になっては

もう源氏の来訪は受けられないものと思って、

気をめいらせていたのであったが、

しめやかな月の光の中を、

源氏がこちらへ歩いて来たのを知って、

静かに膝行《いざ》って出た。

そしてそのまま二人は並んで

月をながめながら語っているうちに明け方近い時になった。

「夜が短いのですね。

 ただこんなふうにだけでもいっしょにいられることが

 もうないかもしれませんね。

 私たちがまだこんないやな世の中の渦中に

 巻き込まれないでいられたころを、

 なぜむだにばかりしたのでしょう。

 過去にも未来にも例の少ないような

 不幸な男になるのを知らないで、

 あなたといっしょにいてよい時間を

 なぜこれまでにたくさん作らなかったのだろう」

 

 

源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏は

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた。

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