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風流がりな男であると思いながら源氏は 直衣《のうし》をきれいに着かえて、 夜がふけてから出かけた。 よい車も用意されてあったが、 目だたせぬために馬で行くのである。 惟光などばかりの一人二人の供をつれただけである。 山手の家はやや遠く離れていた…
源氏はただ櫛の箱だけを丁寧に拝見した。 繊細な技巧でできた結構な品である。 挿《さ》し櫛のはいった小箱につけられた飾りの造花に 御歌が書かれてあった。 別れ路《ぢ》に 添へし小櫛をかごとにて はるけき中と 神やいさめし この御歌に源氏は心の痛くな…
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