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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語275 第12帖 須磨9】若君の乳母の宰相の君が大臣夫人の挨拶を伝えた。宰相の君は鼻声になっていて深く悲しんでいる風である。

💠🎼 鳥籠 written by ハシマミ💠

「お目にかかってお話も伺いたかったのですが、

 悲しみが先だちまして、

 どうしようもございませんでしたうちに、

 もうこんなに早くお出かけになるそうです。

 そうなさらないではならないことになっておりますことも

 何という悲しいことでございましょう。

 哀れな人が眠りからさめますまでお待ちになりませんで」

聞いていて源氏は、泣きながら、

 鳥部《とりべ》山 燃えし煙も まがふやと

 海人《あま》の塩焼く 浦見にぞ行く

これをお返事の《ことば》ともなく言っていた。

「夜明けにする別れはみなこんなに悲しいものだろうか。

 あなた方は経験を持っていらっしゃるでしょう」

 

「どんな時にも別れは悲しゅうございますが、

 今朝の悲しゅうございますことは

 何にも比較ができると思えません」

宰相の君の声は鼻声になっていて、

言葉どおり深く悲しんでいるふうであった。

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【源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏は

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた。

 

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