google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語223 第十帖 賢木35】恋に苦しむ源氏は、母君の桐壺の御息所の兄君の律師のいる雲林院で経を読んだり仏勤めをして過ごす。

お肩にゆらゆらとするお髪《ぐし》がきれいで、

お目つきの美しいことなど、 御成長あそばすにしたがって

ただただ源氏の顔が一つまたここにできたとより思われないのである。

お歯が少し朽ちて黒ばんで見えるお口に笑みをお見せになる美しさは、

女の顔にしてみたいほどである。

 

こうまで源氏に似ておいでになることだけが玉の瑕《きず》であると、

中宮がお思いになるのも、 取り返しがたい罪で世間を恐れておいでになるからである。

源氏は中宮を恋しく思いながらも、

どんなに御自身が冷酷であったかを 反省おさせする気で引きこもっていたが、

こうしていればいるほど見苦しいほど恋しかった。

 

この気持ちを紛らそうとして、

ついでに秋の花野もながめがてらに雲林院へ行った。

源氏の母君の桐壺の御息所《みやすどころ》の兄君の 律師《りっし》がいる寺へ行って、

経を読んだり、仏勤めもしようとして、

二、三日こもっているうちに身にしむことが多かった。

 

🌸🎼 落ちる葉、移りゆく秋の中で(Fallen leaves,Shifting of the autumn) music by 蒲鉾さちこ🌸

🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画です。チャンネル登録お願いします🪷