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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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【源氏物語184 第九帖 葵57】源氏は若紫に夢中である。右大臣は、源氏を六の君の婿にと思うが 皇太后はそれに対し憤慨する。

若紫と新婚後は宮中へ出たり、

院へ伺候していたりする間も

絶えず源氏は可憐な妻の面影を心に浮かべていた。

恋しくてならないのである。

不思議な変化が自分の心に現われてきたと思っていた。

恋人たちの所からは

長い途絶えを恨めしがった手紙も来るのであるが、

無関心ではいられないものもそれらの中にはあっても、

新婚の快い酔いに身を置いている源氏に及ぼす力は

きわめて微弱なものであったに違いない。

厭世的になっているというふうを源氏は表面に作っていた。

いつまでこんな気持ちが続くかしらぬが、

今とはすっかり別人になりえた時に逢いたいと思うと、

こんな返事ばかりを源氏は恋人にしていたのである。

 

皇太后妹の六の君

このごろもまだ源氏の君を思っていることから

父の右大臣が、

「それもいい縁のようだ、

正夫人が亡くなられたのだから、

あの方も改めて婿にすることは家の不名誉では決してない」

と言っているのに憤慨しておいでになった。

 

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