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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語638 第20帖 朝顔20】朝顔の姫君は、好意を見せても源氏の美貌だけを愛していると思われるのは嫌である。源氏を近づけることで この恋を源氏に看破されるのもつらくお思いになるのである。


つれなさを 昔に懲りぬ 心こそ

 人のつらさに添へてつらけれ

 『心づから』

 (恋しさも心づからのものなれば置き所なくもてぞ煩ふ)苦しみます」

「あまりにお気の毒でございますから」

と言って、女房らが女王に返歌をされるように勧めた。

改めて 何かは見えん 人の上に

 かかりと聞きし 心変はりを

 私はそうしたふうに変わっていきません」

と女房が斎院のお言葉を伝えた。

力の抜けた気がしながらも、

言うべきことは言い残して帰って行く源氏は、

自身がみじめに思われてならなかった。

 

「こんなことは愚かな男の例として

 噂《うわさ》にもなりそうなことですから人には言わないでください。

 『いさや川』

 (犬上《いぬがみ》のとこの山なるいさや川いさとこたへてわが名もらすな)

 などというのも恋の成り立った場合の歌で、ここへは引けませんね」

と言って源氏はなお女房たちに何事かを頼んで行った。

 

「もったいない気がしました。

 なぜああまで気強くなさるのでしょう。

 少し近くへお出ましになっても、まじめに求婚をしていらっしゃるだけですから、

 失礼なことなどの起こってくる気づかいはないでしょうのに、お気の毒な」

とあとで言う者もあった。

斎院は源氏の価値をよく知っておいでになって愛をお感じにならないのではないが、

好意を見せても源氏の外貌《がいぼう》だけを愛している一般の女と

同じに思われることはいやであると思っておいでになった。

接近させて下にかくしたこの恋を

源氏に看破されるのもつらく女王はお思いになるのである。

🍃🎼#愛したのは、誰。 written by#のる

 

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