「雨などが降って、天気の荒れている夜などというものは、
平生神経を悩ましていることが
悪夢にもなって見えるものですから、
それに動かされたと
外へ見えるようなことはなさらないほうがよい。
軽々しく思われます」
と母君は申されるのであった。
おにらみになる父帝の目と視線をお合わせになったためでか、
帝は眼病におかかりになって
重くお煩《わずら》いになることになった。
御謹慎的な精進を宮中でもあそばすし、
太后の宮でもしておいでになった。
また太政大臣が突然 亡《な》くなった。
もう高齢であったから不思議でもないのであるが、
そのことから
不穏な空気が世上に醸されていくことにもなったし、
太后も何ということなしに寝ついておしまいになって、
長く御平癒《へいゆ》のことがない。
御衰弱が進んでいくことで帝は御心痛をあそばされた。
🪻🎼零れる涙 written by ゆうり🪻
少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷
https://syounagon-web-1.jimdosite.com
🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画です。チャンネル登録お願いします🪷
[rakuten:f192015-kofu:10000239:detail]
[rakuten:f192015-kofu:10000767:detail]