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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語299 第12帖 須磨33】旅住まいがようやく整った形式を備えるようになったころは、もう五月雨の季節になっていて、源氏は京の事がしきりに思い出された。

きわめて短時日のうちにその家もおもしろい上品な山荘になった。

水の流れを深くさせたり、

木を植えさせたりして落ち着いてみればみるほど夢の気がした。

摂津守《せっつのかみ》も

以前から源氏に隷属していた男であったから、

公然ではないが好意を寄せていた。

そんなことで、

準配所であるべき家も人出入りは多いのであるが、

はかばかしい話し相手はなくて

外国にでもいるように源氏は思われるのであった。

こうしたつれづれな生活に

何年も辛抱することができるであろうかと

源氏はみずから危《あやぶ》んだ。

 

旅住居《ずまい》が

ようやく整った形式を備えるようになったころは、

もう五月雨《さみだれ》の季節になっていて、

源氏は京の事がしきりに思い出された。

恋しい人が多かった。

歎《なげ》きに沈んでいた夫人、東宮のこと、

無心に元気よく遊んでいた若君、

そんなことばかりを思って悲しんでいた。

 

 

【源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏は

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた。

 

💠🎼遥かなる、山々 written by 蒲鉾さちこ

 

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