google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語295 第12帖 須磨29】皆が皆恩を忘れているのではないが、報復に手段を選ばない恐ろしい政府をはばかって、現在の源氏に好意を表示しに来る人はないのである。

七歳から夜も昼も父帝のおそばにいて、

源氏の言葉はことごとく通り、

源氏の推薦はむだになることもなかった。

官吏はだれも源氏の恩をこうむらないものはないのである。

源氏に対して感謝の念のない者はないのである。

大官の中にも弁官の中にもそんな人は多かった。

それ以下は無数である。

皆が皆恩を忘れているのではないが、

報復に手段を選ばない恐ろしい政府をはばかって、

現在の源氏に好意を表示しに来る人はないのである。

 

社会全体が源氏を惜しみ、

陰では政府をそしる者、恨む者はあっても、

自己を犠牲にしてまで、源氏に同情しても、

それが源氏のために何ほどのことにもならぬと思うのであろうが、

恨んだりすることは紳士らしくないことであると思いながらも、

源氏の心にはつい恨めしくなる人たちもさすがに多くて、

人生はいやなものであると何につけても思われた。

 

【源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏は

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた。

 

💠🎼忘れられた場所 written by ハシマミ💠

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画です。チャンネル登録お願いします🪷