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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2023-07-06から1日間の記事一覧

【源氏物語299 第12帖 須磨33】旅住まいがようやく整った形式を備えるようになったころは、もう五月雨の季節になっていて、源氏は京の事がしきりに思い出された。

きわめて短時日のうちにその家もおもしろい上品な山荘になった。 水の流れを深くさせたり、 木を植えさせたりして落ち着いてみればみるほど夢の気がした。 摂津守《せっつのかみ》も 以前から源氏に隷属していた男であったから、 公然ではないが好意を寄せて…

【源氏物語298 第12帖 須磨32】隠栖の場所は 在原行平が「藻塩 垂れつつ侘ぶと答へよ」と歌って住んでいた所に近い。極めて寂しい所である。

ふる里を 峯の霞《かすみ》は 隔つれど 眺《なが》むる空は同じ雲井か 総てのものが寂しく悲しく見られた。 隠栖《いんせい》の場所は行平《ゆきひら》が 「藻塩《もしほ》垂《た》れつつ侘《わ》ぶと答へよ」 と歌って住んでいた所に近くて、 海岸からはや…