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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語531 第15帖 蓬生31】廃邸じみた家に一人寂しく待っていただろう末摘花を思うと、源氏は自分が冷酷であったと反省した。源氏は姫君を訪ねる事にした。


「そんなふうにして、やっと人間を発見したのでございます。

 侍従の叔母《おば》で少将とか申しました老人が

 昔の声で話しました」

惟光はなお目に見た邸内の様子をくわしく言う。

源氏は非常に哀れに思った。

この廃邸じみた家に、どんな気持ちで住んでいることであろう、

それを自分は今まで捨てていたと思うと、

源氏は自分ながらも冷酷であったと省みられるのであった。

「どうしようかね、

 こんなふうに出かけて来ることも近ごろは容易でないのだから、

 この機会でなくては訪ねられないだろう。

 すべてのことを総合して考えてみても

 昔のままに独身でいる想像のつく人だ」

と源氏は言いながらも、

この邸へはいって行くことにはなお躊躇《ちゅうちょ》がされた。

この実感からよい歌を詠んでまず贈りたい気のする場合であるが、

機敏に返歌のできないことも昔のままであったなら、

待たされる使いがどんなに迷惑をするかしれないと思って

それはやめることにした。

惟光も源氏がすぐにはいって行くことは不可能だと思った。

🌕雪月花 written by まんぼう二等兵 🌖

 

🌷第15帖 蓬生(よもぎう)のあらすじはこちら↓

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