「私が伺ったので
少しでも御気分がよくなればよかったのですが、
お気の毒ですね。どんなふうに苦しいのですか」
と言いながら、
源氏が牀《とこ》をのぞこうとするので、
御息所は女房に別れの言葉を伝えさせた。
「長くおいでくださいましては
物怪《もののけ》の来ている所でございますから
お危うございます。
病気のこんなに悪くなりました時分に、
おいでくださいましたことも
深い御因縁のあることとうれしく存じます。
平生思っておりましたことを
少しでもお話のできましたことで、
あなたは遺族にお力を貸してくださるでしょうと
頼もしく思われます」
🌕🎼月読命 written by ハシマミ🌖
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