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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語430 第14帖 澪標4】朧月夜の尚侍が涙をこぼしているのをご覧になる朱雀帝、どんな罪も許してしまうと思し召され、愛情が深まるばかりである。

羞恥に頬を染めているためにいっそうはなやかに、

愛嬌がこぼれるように見える尚侍も

涙を流しているのを御覧になると、

どんな罪も許すに余りあるように思召されて、

御愛情がそのほうへ傾くばかりであった。

「なぜあなたに子供ができないのだろう。

 残念だね。

 前生の縁の深い人とあなたの中にはすぐにまた

 その悦《よろこ》びをする日もあるだろうと思うとくやしい。

 それでも気の毒だね、親王を生むのでないから」

こんな未来のことまでも仰せになるので、

恥ずかしい心がしまいには悲しくばかりなった。

 

🍂🎼沈む秋 written by のる🍂 

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