大臣家で生まれた若君は馬に乗せられていて、
一班ずつを揃《そろ》えの衣裳にした幾班かの
馬添い童《わらわ》がつけられてある。
最高の貴族の子供というものはこうしたものであるというように、
多数の人から大事に扱われて通って行くのを見た時、
明石の君は自分の子も兄弟でいながら
見る影もなく扱われていると悲しかった。
いよいよ御社《みやしろ》に向いて子のために念じていた。
摂津守が出て来て一行を饗応《きょうおう》した。
普通の大臣の参詣《さんけい》を扱うのとは
おのずから違ったことになるのは言うまでもない。
明石の君はますます自分がみじめに見えた。
🌸🎼駅前での出来事 written by Keido Honda🌸
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