力で勝つことは初めからの本意でもない、
女の心を動かすことができずに帰るのは
見苦しいとも思う源氏が追い追いに熱してくる言葉などは、
明石の浦でされることが少し場所違いで
もったいなく思われるものであった。
几帳《きちょう》の紐《ひも》が動いて触れた時に、
十三|絃《げん》の琴の緒《お》が鳴った。
それによってさっきまで琴などを弾《ひ》いていた
若い女の美しい室内の生活ぶりが想像されて、
源氏はますます熱していく。
🪷夜闇に、風に紛れて(Under the cover of night and wind) by 蒲鉾さちこ
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