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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語331 第12帖 須磨65】海人達が貝などを届けによったので話を聞く。小鳥のように多弁である。根本は処世難である。貴公子達は我らも同じだと思った。

室内の用具も簡単な物ばかりで、

起臥《きが》する部屋も

客の座から残らず見えるのである。

碁盤、双六《すごろく》の盤、

弾棊《たぎ》の具なども

田舎《いなか》風のそまつにできた物が置かれてあった。

数珠《じゅず》などがさっきまで

仏勤めがされていたらしく出ていた。

 

客の饗応《きょうおう》に出された膳部《ぜんぶ》にも

おもしろい地方色が見えた。

漁から帰った海人《あま》たちが貝などを届けに寄ったので、

源氏は客といる座敷の前へその人々を呼んでみることにした。

漁村の生活について質問をすると、

彼らは経済的に苦しい世渡りをこぼした。

小鳥のように多弁にさえずる話も

根本になっていることは処世難である、

われわれも同じことであると貴公子たちは憐んでいた。

それぞれに衣服などを与えられた海人たちは

生まれてはじめての生きがいを感じたらしかった。

🍀🎼 #君と語らえば written by #のる 🍀

 

 

【源氏物語 第十二帖 須磨(すま)】

朧月夜との仲が発覚し、追いつめられた光源氏は

後見する東宮に累が及ばないよう、

自ら須磨への退去を決意する。

左大臣家を始めとする親しい人々や藤壺に暇乞いをし、

東宮や女君たちには別れの文を送り、

一人残してゆく紫の上には領地や財産をすべて託した。

 

 須磨へ発つ直前、桐壺帝の御陵に参拝したところ、

生前の父帝の幻がはっきり目の前に現れ、

源氏は悲しみを新たにする。

 

須磨の侘び住まいで、

源氏は都の人々と便りを交わしたり

絵を描いたりしつつ、淋しい日々を送る。

つれづれの物語に明石の君の噂を聞き、

また都から頭中将がはるばる訪ねてきて、

一時の再会を喜び合った。

 

やがて三月上巳の日、

海辺で祓えを執り行った矢先に

恐ろしい嵐が須磨一帯を襲い、

源氏一行は皆恐怖におののいた

 

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