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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語252 第十帖 賢木64】中将の次男が「高砂」を歌い出した。源氏は服を一枚脱いで与えた。歌の終わりのところで中将は杯を源氏に勧めた。

🌿新緑芽吹く頃(The season has come,fresh greens are beginning to bud)  🎼written by 蒲鉾さちこ🌿

今日も文士が多く招待されていて皆席上で詩を作った。

階前の薔薇《ばら》の花が少し咲きかけた初夏の庭のながめには

濃厚な春秋の色彩以上のものがあった。

自然な気分の多い楽しい会であった。

 

中将の子で今年から御所の侍童に出る八、九歳の少年で

おもしろく笙《しょう》の笛を吹いたりする子を

源氏はかわいがっていた。

これは四の君が生んだ次男である。

よい背景を持っていて世間から大事に扱われている子であった。

才があって顔も美しいのである。

 

主客が酔いを催したころにこの子が

「高砂《たかさご》」を歌い出した。非常に愛らしい。

(「高砂の尾上《をのへ》に立てる白玉椿《しらたまつばき》、

それもがと、ましもがと、

今朝《けさ》咲いたる初花に逢《あ》はましものを

云々《うんぬん》」という歌詞である)

 

源氏は服を一枚脱いで与えた。

平生よりも打ち解けたふうの源氏はことさらにまた美しいのであった。

着ている直衣《のうし》も単衣《ひとえ》も薄物であったから、

きれいな肌の色が透いて見えた。

 

老いた博士たちは遠くからながめて源氏の美に涙を流していた。

「逢はましものを小百合葉《さゆりば》の」

という高砂の歌の終わりのところになって、

中将は杯を源氏に勧めた。

 

【源氏物語 第十帖 賢木 さかき】

正妻の葵の上が亡くなった。

六条御息所も晴れて源氏の正妻に迎えられるだろうと

世間は噂していた。

しかし 源氏は冷たくなり 縁が程遠くなった御息所。

彼女は 悩みながらも斎宮とともに伊勢に下ることにする。

 

いよいよ出発間近となった。  

このまま別れるのはあまりにも忍びないと、

源氏も御息所のもとを訪ねる。

顔を合わせてしまうとやはり再び思いが乱れる御息所だったが、

伊勢へと下って行った。

 

 桐壷院の病が重くなる。

死期を悟った院は朱雀帝に春宮と源氏のことを

遺言で託した後  ほどなく崩御してしまう。  時勢は、

左大臣側から朱雀帝の外戚である右大臣側に移って行った。

朱雀帝の優しい性格もあって、

政治は右大臣に権力が集中していった。

 

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