どんなに苦しい心を申し上げてもお返事がないので、
そのかいのないのに私の心はすっかりめいり込んでいたのです。
あひ見ずて 忍ぶる頃の 涙をも
なべての秋の しぐれとや見る
心が通うものでしたなら、
通っても来るものでしたなら、
空も寂しい色とばかりは見えないでしょう。
などと情熱のある文字が列《つら》ねられた。
こんなふうに女のほうから
源氏を誘い出そうとする手紙は ほかからも来るが、
情のある返事を書くにとどまって、
深くは源氏の心にしまないものらしかった。
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【源氏物語 第十帖 賢木 さかき】
正妻の葵の上が亡くなった。
六条御息所も晴れて源氏の正妻に迎えられるだろうと
世間は噂していた。
しかし 源氏は冷たくなり 縁が程遠くなった御息所。
彼女は 悩みながらも斎宮とともに伊勢に下ることにする。
いよいよ出発間近となった。
このまま別れるのはあまりにも忍びないと、
源氏も御息所のもとを訪ねる。
顔を合わせてしまうとやはり再び思いが乱れる御息所だったが、
伊勢へと下って行った。
桐壷院の病が重くなる。
死期を悟った院は朱雀帝に春宮と源氏のことを
遺言で託した後 ほどなく崩御してしまう。
時勢は、
左大臣側から朱雀帝の外戚である右大臣側に移って行った。
朱雀帝の優しい性格もあって、
政治は右大臣に権力が集中していった。
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