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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語231 第十帖 賢木43】帝は、尚侍と源氏との仲をご存じであったが、恋愛するのに最も相応しい二人であるから と咎めようとは思し召さない。

🌼🎼巡る思い出 written by 蒲鉾さちこ 🌼

帝はちょうどお閑暇《ひま》で、

源氏を相手に昔の話、

今の話をいろいろとあそばされた。

帝の御容貌は院によく似ておいでになって、

それへ艶《えん》な分子がいくぶん加わった、

なつかしみと柔らかさに満ちた方でましますのである。

帝も源氏と同じように、

源氏によって院のことをお思い出しになった。

尚侍《ないしのかみ》との関係が

まだ絶えていないことも帝のお耳にはいっていたし、

御自身でお気づきになることもないのではなかったが、

それもしかたがない、

今はじめて成り立った間柄ではなく、

自分の知るよりも早く源氏のほうが

その人の情人であったのであるからと思召《おぼしめ》して、

恋愛をするのに最もふさわしい二人であるから、

やむをえないともお心の中で許しておいでになって、

源氏をとがめようなどとは、少しも思召さないのである。

詩文のことで源氏に質問をあそばしたり、

また風流な歌の話をかわしたりするうちに、

斎宮の下向の式の日のこと、

美しい人だったことなども帝は話題にあそばした。

源氏も打ち解けた心持ちになって、

野の宮の曙《あけぼの》の別れの身にしんだことなども

皆お話しした。

 

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【源氏物語 第十帖 賢木 さかき】

正妻の葵の上が亡くなった。

六条御息所も晴れて源氏の正妻に迎えられるだろうと

世間は噂していた。

しかし 源氏は冷たくなり 縁が程遠くなった御息所。

彼女は 悩みながらも斎宮とともに伊勢に下ることにする。

 

いよいよ出発間近となった。  

このまま別れるのはあまりにも忍びないと、

源氏も御息所のもとを訪ねる。

顔を合わせてしまうとやはり再び思いが乱れる御息所だったが、

伊勢へと下って行った。

 

 桐壷院の病が重くなる。

死期を悟った院は朱雀帝に春宮と源氏のことを

遺言で託した後  ほどなく崩御してしまう。  時勢は、

左大臣側から朱雀帝の外戚である右大臣側に移って行った。

朱雀帝の優しい性格もあって、

政治は右大臣に権力が集中していった

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