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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2023-06-03から1日間の記事一覧

【源氏物語232 第十帖 賢木44】朱雀帝は、どの兄弟よりも東宮を大切に思っており、平凡な自分の不名誉を回復してくれるだろうと頼みにしていると仰せになる。

追憶 music by しゃろう 二十日《はつか》の月がようやく照り出して、 夜の趣がおもしろくなってきたころ、 帝は、 「音楽が聞いてみたいような晩だ」 と仰せられた。 「私は今晩中宮が退出されるそうですから 御訪問に行ってまいります。 院の御遺言を承っ…

【源氏物語231 第十帖 賢木43】帝は、尚侍と源氏との仲をご存じであったが、恋愛するのに最も相応しい二人であるから と咎めようとは思し召さない。

巡る思い出 written by 蒲鉾さちこ 帝はちょうどお閑暇《ひま》で、 源氏を相手に昔の話、 今の話をいろいろとあそばされた。 帝の御容貌は院によく似ておいでになって、 それへ艶《えん》な分子がいくぶん加わった、 なつかしみと柔らかさに満ちた方でまし…

【源氏物語230 第十帖 賢木42】源氏から贈られた紅葉には手紙が結んであった。藤壺の宮は女房たちの不審を招くとお思いになり反感をお覚えになった。

桜の樹の下には written by ハシマミ 実際珍しいほどにきれいな紅葉であったから、 中宮も喜んで見ておいでになったが、 その枝に小さく結んだ手紙が一つついていた。 女房たちがそれを見つけ出した時、 宮はお顔の色も変わって、 まだあの心を捨てていない…

【源氏物語229 第十帖 賢木41】紫の上は一段と美しくなっている。源氏は山から折って帰った紅葉を御所においでの中宮に贈った。

唐紅、枯葉散りて(Crimson red,dry leaves are fallen) music by 蒲鉾さちこ 夫人は幾日かのうちに一段ときれいになったように思われた。 高雅に落ち着いている中に、 源氏の愛を不安がる様子の見えるのが可憐であった。 幾人かの人を思う幾つかの煩悶《は…

【源氏物語228 第十帖 賢木40】天台の経典六十巻を読み学ぶ。源氏は紫の上を思い帰ることにした。多くの人が集まり 涙を流しながら見送った。

悠久の彼方 written by のる 天台の経典六十巻を読んで、 意味の難解な所を僧たちに聞いたりなどして 源氏が寺にとどまっているのを、 僧たちの善行によって仏力《ぶつりき》で この人が寺へつかわされたもののように思って、 法師の名誉であると、下級の輩…