google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

御息所の身体には護摩の芥子の香り【源氏物語153 第九帖 葵26】着替えても髪を洗っても改まらない


六条の御息所はそういう取り沙汰を聞いても

不快でならなかった。

夫人はもう危いと聞いていたのに、

どうして子供が安産できたのであろうと、

こんなことを思って、

自身が失神したようにしていた幾日かのことを、

静かに考えてみると、

着た衣服などにも祈りの僧が焚く護摩《ごま》の香

沁《し》んでいた。

 

不思議に思って、髪を洗ったり、着物を変えたりしても、

やはり改まらない。

御息所は世間で言う生霊の説の否認しがたいことを悲しんで、

人がどう批評するであろうかと、

だれに話してみることでもないだけに心一つで苦しんでいた。

いよいよ自分の恋愛を清算してしまわないではならないと、

それによってまた強く思うようになった。

 

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

💠聴く古典文学📚少納言チャンネルは、聴く古典として動画を作っております。ぜひチャンネル登録お願いします🌷