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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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紫宸殿の桜の宴🌸【源氏物語117 第八帖 花宴 1】探韵《たんいん》をいただいて詩を作った。源氏は春という字を賜った

🌸二月の二十幾日に紫宸殿《ししんでん》の桜の宴があった。

玉座の左右に中宮皇太子の御見物の室が設けられた。

弘徽殿《こきでん》の女御は

藤壺の宮が中宮になっておいでになることで、

何かのおりごとに不快を感じるのであるが、

催し事の見物は好きで、

東宮席で陪観していた。

 

日がよく晴れて青空の色、

鳥の声も朗らかな気のする南庭を見て親方、

高級官人をはじめとして詩を作る人々は

皆|探韵《たんいん》をいただいて詩を作った。

 

源氏は、

「春という字を賜わる」と、

自身の得る韵字《いんじ》を披露したが、

その声がすでに人よりすぐれていた。

 

次は頭中将《とうのちゅうじょう》で、

この順番を晴れがましく思うことであろうと見えたが、

きわめて無難に得た韵字を告げた。

《こわ》づかいに貫目があると思われた。

 

その他の人は臆《おく》してしまったようで、

態度も声もものにならぬのが多かった。

地下《じげ》の詩人はまして、

帝も東宮も詩のよい作家で、

またよい批評家でおありになったし、

そのほかにもすぐれた詩才のある官人の多い時代であったから、

恥ずかしくて、清い広庭に出て行くことが、

ちょっとしたことなのであるが難事に思われた。

 

博士《はかせ》などがみすぼらしい風采をしながらも

場馴《ばな》れて進退するのにも御同情が寄ったりして、

この御覧になる方々はおもしろく思召《おぼしめ》された。

奏せられる音楽も特にすぐれた人たちが選ばれていた。

【源氏物語 第八帖 花宴 はなのえん

如月に紫宸殿で催された桜花の宴で、

光源氏は頭中将らと共に漢詩を作り舞を披露した。

宴の後、朧月夜に誘われふと入り込んだ弘徽殿で、

源氏は廊下から聞こえる歌に耳を澄ます。

照りもせず 曇りも果てぬ 春の夜の 

 

朧月夜に似るものぞなき

源氏はその歌を詠んでいた若い姫君と出逢い契りを交わす。

 

素性も知らぬままに扇を取り交わして別れた姫君こそ、

春宮への入内が決まっている右大臣の

六の君(朧月夜)だった。

 

一月後、

右大臣家の藤花の宴に招かれた源氏は

装いを凝らして訪れた。 

右大臣にかなり呑まされ、

酔いを醒ますためその場を離れた源氏。

 

偶然通りかかったところで、

御簾のうちにいる六の君を発見。

歌を詠みかけるが(催馬楽「石川」)、

事情を知らない六の君の姉妹たちは

「おかしな高麗人がいるものね」と訝しがる。

ついに見つけ出した、

源氏はさりげなく姫君の手を握った。

 

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