google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語122 第八帖 花宴6】春の宴であった有明の女君が誰か気になる源氏。良清や惟光に退出する車を見張らせる

太宰帥《だざいのそつ》親王の夫人や

頭中将が愛しない四の君などは美人だと聞いたが、

かえってそれであったらおもしろい恋を

経験することになるのだろうが、

六の君東宮の後宮へ入れるはずだとか聞いていた、

その人であったら気の毒なことになったというべきである。

幾人もある右大臣の娘のどの人であるかを

知ることは 困難なことであろう。

 

もう逢うまいとは思わぬ様子であった人が、

なぜ手紙を往復させる方法について

何ごとも教えなかったのであろうなどとしきりに考えられるのも

心が惹かれているといわねばならない。

 

思いがけぬことの行なわれたについても、

藤壺にはいつもああした隙《すき》がないと、

昨夜の弘徽殿《こきでん》のつけこみやすかったことと比較して

主人《あるじ》の女御に

いくぶんの軽蔑の念が 起こらないでもなかった。

 

この日は後宴《ごえん》であった。

終日そのことに携わっていて

源氏はからだの閑暇《ひま》がなかった。

十三|絃《げん》の箏《そう》の琴の役を

この日は勤めたのである。

昨日の宴よりも長閑《のどか》な気分に満ちていた。

 

中宮は夜明けの時刻に南殿へおいでになったのである。

弘徽殿有明《ありあけ》の月に別れた人は

もう御所を出て行ったであろうかなどと、

源氏の心はそのほうへ飛んで行っていた。

 

気のきいた良清《よしきよ》や惟光《これみつ》に命じて

見張らせておいたが、

源氏が宿直所《とのいどころ》のほうへ帰ると、

「ただ今 北の御門のほうに早くから来ていました車が

皆人を乗せて出てまいるところでございますが、

女御さん方の実家の人たちがそれぞれ行きます中に、

四位少将右中弁などが御前から下がって来てついて行きますのが

弘徽殿の実家の方々だと見受けました。

ただ女房たちだけの乗ったのでないことはよく知れていまして、

そんな車が三台ございました」

と報告をした

 

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

【源氏物語 第八帖 花宴 はなのえん】

如月に紫宸殿で催された桜花の宴で、

光源氏は頭中将らと共に漢詩を作り舞を披露した。

宴の後、朧月夜に誘われふと入り込んだ弘徽殿で、

源氏は廊下から聞こえる歌に耳を澄ます。

照りもせず 曇りも果てぬ 春の夜の 

 

朧月夜に似るものぞなき

源氏はその歌を詠んでいた若い姫君と出逢い契りを交わす。

 

素性も知らぬままに扇を取り交わして別れた姫君こそ、

春宮への入内が決まっている右大臣の

六の君(朧月夜)だった。

 

一月後、

右大臣家の藤花の宴に招かれた源氏は

装いを凝らして訪れた。 

右大臣にかなり呑まされ、

酔いを醒ますためその場を離れた源氏。

 

偶然通りかかったところで、

御簾のうちにいる六の君を発見。

歌を詠みかけるが(催馬楽「石川」)、

事情を知らない六の君の姉妹たちは

「おかしな高麗人がいるものね」と訝しがる。

ついに見つけ出した、

源氏はさりげなく姫君の手を握った。

 

💠聴く古典文学📚少納言チャンネルは、聴く古典として動画を作っております。ぜひチャンネル登録お願いします🌷