🍃源俊頼朝臣(74番)千載集 恋・707
うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは 祈らぬものを
〜つれないあの人が、 私を想ってくれるようにと 初瀬の観音様にお祈りをしたのに。 初瀬の山おろしよ、お前のように、 「より激しく冷淡になれ」 とは祈らなかったのに。
💠 源俊頼 💠 みなもとのとしより (1055~1129)
71番 源経信(つねのぶ)の3男。
和歌の才能を認められ、 白河天皇の命で「金葉集」の撰者となりました。
和歌は非常に技巧的でしかも情感があり、 藤原定家が絶賛しています。
源俊頼殿は、なかなかおちゃめな方でございます🌟
法性寺殿関白藤原忠道の邸宅で歌会での折のことです。
歌を詠み上げる役目の講師が、俊頼の歌を詠もうとすると短冊に詠人の名がない💦
講師はそのことを俊頼に知らせようと目配せをしたり咳払いをしたりしたものの、
俊頼殿には一向に気づく様子がない。
たまりかねた講師が小声で「お名前をお忘れでは」と促すが、
俊頼は「そのままお詠みなさい」と言うので、歌を詠んだ。
「卯の花の 身の白髪とも 見ゆるかな 賤しづが垣根も としよりにけり」
歌にはちゃんと俊頼(としより)の名が読み込まれてる😅
これには講師もしきりにうなずいて感心し、
藤原忠通もこれをたいへん面白がったとのことです🌟(無明抄)より。
源俊頼殿は、 71番・大納言経信(つねのぶ)の3男 85番・俊恵法師のお父上です🌟
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使い込んであって、よい薫物《たきもの》の香のする扇に、きれいな字で歌が書かれてある。
『心あてに それかとぞ見る 白露の 光添へたる 夕顔の花』 散らし書きの字が上品に見えた。
少し意外だった源氏は、風流遊戯をしかけた女性に好感を覚えた。
惟光に、「この隣の家にはだれが住んでいるのか、聞いたことがあるか」と言うと、惟光は主人の例の好色癖が出てきたと思った。