2023-03-02から1日間の記事一覧
曽禰好忠(46番)新古今集 恋・1071 由良のとを わたる舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋のみちかな 〜由良川の(流れが速い)河口の瀬戸を 渡る船頭が、 楫(かじ)をなくして 行く先も決まらぬまま漂っているように わたしの恋のなりゆきも どのようにな…
謙徳公(45番)拾遺集 恋五・950 哀れとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな 〜私を哀れだと同情を向けてくれそうな人も 今はいるようには思えません。 (このままあなたを恋しながら) 自分の身がむなしく消えていく日を、 どうすること…
中納言朝忠(44番)拾遺集 恋一・678 逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし 〜もし逢うことが絶対にないのならば、 あの人のつれなさも、 我が身の辛い運命も 恨むことはしないだろうに。 藤原朝忠 ふじわらのあさただ (910…
権中納言敦忠(43番)拾遺集 恋二・710 逢ひ見ての 後の心に くらぶれば昔は物を 思はざりけり 〜貴方に逢ってからの 今の苦しい恋心にくらべると、 逢いたいと思っていた 昔の恋心の苦しみなどは、 何も物思いなどしなかったも 同じようなものです。 藤原…