【大江匡房 おおえのまさふさ】 【権中納言匡房 ごんちゅうなごん まさふさ】(73番)
『後拾遺集』春・120
🌸高砂の をのへの桜 咲きにけり と山のかすみ 立たずもあらなむ
〜遠くにある高い山の、 頂にある桜も美しく咲いたことだ。
人里近くにある山の霞よ、 どうか立たずにいてほしい。
美しい桜がかすんでしまわないように。
💠権中納言匡房💠 ごんちゅうなごんまさふさ 💠大江匡房💠 おおえまさふさ (1041~1111)
〜大江匡衡(まさひら)と赤染衛門夫婦のひ孫。
平安時代を代表する学識者で、幼い頃から神童の呼び声高く、
菅原道真と比較されました。
後三条天皇らに仕え権中納言まで出世。
和歌や漢詩の他「狐媚記」「傀儡子記」「本朝神仙伝」などの奇書も多数残しています。
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大江匡衡おおえまさひら&赤染衛門あかぞめえもんのスーパーカップルのひ孫大江匡房✨
代々続く学者の家系🌸
匡房殿が生まれた時、赤染衛門はまだお元気だったとか🌿
その時に産衣と共に送った予祝よしゅくに、こちらの和歌を送っています。
雲のうへに のぼらむまでも 見てしがな つるの毛ごろも 年ふとならば
【意味】(曽孫が)雲上人になるまで見届けたいものです
白い産衣を着る曽孫は年を経たらきっとそうなることでしょう
曽祖母の願い通り、匡房は異例の昇進🌟
後冷泉、後三条、白河、堀河、鳥羽の5代の天皇に仕えました🌸
※予祝とは、豊作や子だくさんを願ってそうなるように予め祝う神事、祭りなど
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桃色の変色してしまったのを重ねた上に、何色かの真黒《まっくろ》に見える袿《うちぎ》、
黒貂《ふるき》の毛の香のする皮衣を着ていた。
毛皮は古風な貴族らしい着用品ではあるが、若い女に似合うはずのものでなく、ただ目だって異様だった。
しかしながらこの服装でなければ寒気が堪えられぬと思える顔であるのを源氏は気の毒に思って見た。