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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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【源氏物語 第一帖 桐壺(きりつぼ)1−2】 愛されれば愛されるほど苦しみが増える桐壺の更衣🌸

更衣は初めから

普通の朝廷の女官として奉仕するほどの軽い身分ではなかった。

ただお愛しになるあまりに、

その人自身は

最高の貴女《きじょ》と言ってよいほどのりっぱな女ではあったが、

始終おそばへお置きになろうとして、

殿上で音楽その他のお催し事をあそばす際には、

だれよりもまず先に この人を常の御殿へお呼びになり、

またある時は お引き留めになって

更衣が 夜の御殿から朝の退出ができず

そのまま 昼も侍しているようなことになったりして、

やや軽いふうにも見られたのが、

皇子のお生まれになって

以後 目に立って重々しくお扱いになったから、

東宮にも どうかすればこの皇子をお立てになるかもしれぬと、

第一の皇子の御生母の女御は疑いを持っていた。

 

この人は

帝の最もお若い時に入内《じゅだい》した最初の女御であった。

この女御がする批難と恨み言だけは

無関心にしておいでになれなかった。

この女御へ済まないという気も 十分に持っておいでになった 。

帝の深い愛を信じながらも、 悪く言う者と、

何かの欠点を捜し出そうとする者ばかりの宮中に、

病身な、そして無力な家を背景としている心細い更衣は、

愛されれば愛されるほど苦しみがふえるふうであった。

 

 

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