「失礼ですが、お母様の代わりと思ってくだすって、
御遠慮のないおつきあいをくだすったら、
私の真心がわかっていただけたという気がするでしょう」
などと言うのであるが、
宮は非常に内気で羞恥《しゅうち》心がお強くて、
異性にほのかな声でも聞かせることは
思いもよらぬことのようにお考えになるのであったから、
女房たちも勧めかねて、宮のおとなしさを苦労にしていた。
女別当《にょべっとう》、内侍《ないし》、
そのほか御親戚関係の王家の娘などもお付きしているのである。
🌸🎼辺の夜桜 written by のる🌸
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