風采《ふうさい》もごりっぱで、
以前よりもいっそうお美しくお見えになる帝に
院は御満足をお感じになり、
頼もしさもお覚えになるのであった。
高貴な御身でいらせられるのであるから、
感情のままに
父帝のもとにとどまっておいでになることはできない。
その日のうちに還幸されたのであるから、
お二方のお心は、
お逢いになったあとに長く悲しみが残った。
東宮も同時に行啓《ぎょうけい》になるはずであったが
たいそうになることを思召《おぼしめ》して
別の日に院のお見舞いをあそばされた。
御年齢以上に
大人らしくなっておいでになる愛らしい御様子で、
しばらくぶりでお逢いになる喜びが勝って、
今の場合も深くおわかりにならず、
無邪気にうれしそうにして院の前へおいでになったのも
哀れであった。
その横で中宮が泣いておいでになるのであるから、
院のお心はさまざまにお悲しいのである。
種々と御教訓をお残しになるのであるが、
幼齢の東宮にこれがわかるかどうかと疑っておいでになる 御心から
そこに寂しさと悲しさがかもされていった。
源氏にも朝家《ちょうけ》の政治に携わる上に
心得ていねばならぬことをお教えになり、
東宮をお援《たす》けせよということを
繰り返し繰り返し仰せられた。
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