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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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【源氏物語201 第十帖 賢木13】桐壺院は御重体になった。院は、東宮と源氏のことを頼み、なんでも源氏に相談するように伝える。

🌸涙雨 🌸 🎼 music by ミルアージュ

西の対へも行かずに終日物思いをして源氏は暮らした。

旅人になった御息所は

まして堪えがたい悲しみを 味わっていたことであろう。

院の御病気は十月にはいってから御重体になった。

この君をお惜しみしていないものはない。

帝も御心配のあまりに行幸あそばされた。

御衰弱あそばされた院は東宮のことを

返す返す帝へお頼みになった。

次いで源氏に及んだ。

「私が生きていた時と同じように

 大事も小事も彼を御相談相手になさい。

 年は若くても国家の政治をとるのに

 十分資格が備わっていると私は認める。

 一国を支配する骨相を持っている人です。

 だから私は彼がその点で

 逆に誤解を受けることがあってはならないとも思って、

 親王にしないで人臣の列に入れておいた。

 将来大臣として国務を任せようとしたのです。

 亡くなったあとでも私のこの言葉を尊重してください」

《さき》の帝《みかど》、

今の君主の御父として御希望を述べられた御遺言も多かったが、

女である筆者は気がひけて書き写すことができない。

帝もこれが最後の御会見に院のお言いになることを

悲しいふうで聞いておいでになったが、

御遺言を違《たが》えぬということを繰り返してお誓いになった。

 

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