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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【平家物語120 第5巻 物怪③】一夜のうちに鼠が 愛馬 望月の尾に巣を作り子を生んだ。占わせると、「重き御慎み」と出た。このような事は、天智天皇の御代に異国の凶賊の蜂起した事が「日本書紀」にある。

入道は愛馬を持っていた。 相模国の住人、大庭《おおばの》三郎|景親《かげちか》が 関東八カ国随一の馬として献上したもので、黒い毛並だが額が少し白い、 そこで望月《もちづき》と呼ばれた名馬である。 清盛はそれが気に入って第一の厩《うまや》に入れ…

【源氏物語 747 第23帖 初音6】源氏は、玉鬘の君を肉親のように暮らしていながらもまだ源氏は物足りない気のすることを、自身ながらも奇怪に思われて、表面にこの感情を現わすまいと抑制していた。

労をしてきた間に少し少なくなった髪が、 肩の下のほうでやや細くなりさらさらと分かれて着物の上にかかっているのも、 かえってあざやかな清さの感ぜられることであった。 今はこうして自分の庇護のもとに置くがあぶないことであったと 以前のことを深く思…

【平家物語 第5巻 118 物怪〈もっけ〉①】清盛が寝所におり不図頭をめぐらすと、大きな目が清盛をにらむ。思わず起きあがると、一間四方もある巨大な顔だけの化物が部屋の一方を壁のごとく占め寝所をのぞきこんでいた。

平家が福原へ都をうつしてから、 どうしたことか清盛は妖怪 変化《へんげ》の類を見るようになった。 さして体が悪いというのではないが、胸騒ぎがする。 夢を見るたびにうなされる。 朝起きてみると汗をしたたるほどかいていることが多くなった。 あるとき…

【源氏物語 746 第23帖 初音5】源氏は西の対の玉鬘の君の所に。山吹の色の細長が似合う顔と源氏の見立てたとおりの派手な美人は、暗い陰影というものは、どこからも見いだせない輝かしい容姿を持っていた。

「私のような男でなかったら愛をさましてしまうかもしれない衰退期の顔を、 化粧でどうしようともしないほど私の心が信じられているのがうれしい。 あなたが軽率な女で、ひがみを起こして別れて行っていたりしては、 私にこの満足は与えてもらえなかったでし…

【源氏物語 745 第23帖 初音4】明石の御方への返事を源氏は、硯の世話などをやきながら姫君に書かせていた。かわいい姿を別れたから今日まで見せていないことは、罪作りなことであると心苦しく思った。

「この返事は自分でなさい。きまりが悪いなどと気どっていてよい相手でない」 源氏はこう言いながら、硯《すずり》の世話などをやきながら姫君に書かせていた。 かわいい姿で、毎日見ている人さえだれも見飽かぬ気のするこの人を、 別れた日から今日まで見せ…

【源氏物語 744 第23帖 初音3】明石の御方より 五葉の枝に作り物の鶯が止まらせてあって、それに手紙が付けられてある。年月を まつに引かれて ふる人に 今日 鶯の 初音聞かせよ 子を想う母心😢

うす氷 解けぬる池の 鏡には 世にたぐひなき 影ぞ並べる これほど真実なことはない。 二人は世に珍しい麗質の夫婦である。 曇りなき 池の鏡に よろづ代を すむべき影ぞ しるく見えける と夫人は言った。 どの場合、何の言葉にもこの二人は長く変わらぬ愛を誓…

【源氏物語 743 第23帖 初音2〈はつね〉】夕方前になり、源氏が他の夫人たちへ年始の挨拶に出かけようとして、念入りに身なりを整え化粧をしたのを見ることは実際これが幸福でなくて何であろうと思われた。

鏡餠《かがみもち》なども取り寄せて、 今年中の幸福を祈るのに興じ合っている所へ主人の源氏がちょっと顔を見せた。 懐中手《ふところで》をしていた者が急に居ずまいを直したりしてきまりを悪がった。 「たいへんな御祝儀なのだね、 皆それぞれ違ったこと…

【源氏物語 第23帖 初音〈はつね〉】光源氏 36歳の新春🌸明石の上は姫君に「年月を松にひかれて経る人に今日鴬の初音聞かせよ」の歌を贈る。

新春を迎えた六条院は、この世の極楽浄土の如く麗らかで素晴らしかった。 源氏は春の町で紫の上と歌を詠み交わし、新年を寿いだ。 紫の上の下で養育されている明石の姫君に生母明石の御方から贈り物と和歌が届き、 源氏は娘との対面も叶わぬ御方を哀れに思う…

【源氏物語 第23帖 初音1〈はつね〉】新春第一日の麗らかな光のもと、六条院の新春の眺めは格別であった。紫の上の住居は梅花の香りも御簾の中の香と紛らわしく漂い現世の極楽のようである。

新春第一日の空の完全にうららかな光のもとには、 どんな家の庭にも雪間の草が緑のけはいを示すし、 春らしい霞《かすみ》の中では、 芽を含んだ木の枝が生気を見せて煙っているし、 それに引かれて人の心ものびやかになっていく。 まして玉を敷いたと言って…

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