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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【源氏物語507 第15帖 蓬生7】兄の禅師は生活能力がない。末摘花の邸は、浅茅《あさじ》は庭の表も見えぬほど茂って、蓬《よもぎ》は軒の高さに達するほど荒れている。

兄の禅師《ぜんじ》だけは稀《まれ》に 山から京へ出た時に訪《たず》ねて来るが、 その人も昔風な人で、同じ僧といっても生活する能力が全然ない、 脱俗したとほめて言えば言えるような男であったから、 庭の雑草を払わせればきれいになるものとも気がつか…

【源氏物語506 第15帖 蓬生6】昔の立派なものである手道具を譲って欲しいというものもいるが、末摘花の姫君は頑強に拒む。とはいえ誰の支えもない姫君であった。

手道具なども昔の品の使い慣らしたりっぱな物のあるのを、 生《なま》物識りの骨董《こっとう》好きの人が、 だれに製作させた物、某の傑作があると聞いて、譲り受けたいと、 想像のできる貧乏さを軽蔑して申し込んでくるのを、 例のように女房たちは、 「し…

【源氏物語505 第15帖 蓬生5】よそへ移ろうという女房の言葉も「恐い気がするほど荒れていても、お父様の魂が残っていると思う点で心が慰むのだ」という末摘花。

まだ少しばかり残っている女房は、 「これではしようがございません。 近ごろは地方官などがよい邸を自慢に造りますが、 こちらのお庭の木などに目をつけて、 お売りになりませんかなどと近所の者から言わせてまいりますが、 そうあそばして、 こんな怖しい…

【源氏物語504 第15帖 蓬生4】もとから荒廃していた末摘花の屋敷は、いっそう狐の巣のようになった。気味悪く大きくなった木立ちになく梟《ふくろう》の声を毎日邸の人は聞いていた

よかった時代に昔から縁故のある女房は はじめてここに皆居つくことにもなって、 数が多くなっていたのも、 またちりぢりにほかへ行ってしまった。 そしてまた老衰して死ぬ女もあって、 月日とともに上から下まで召使の数が少なくなっていく。 もとから荒廃…