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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語507 第15帖 蓬生7】兄の禅師は生活能力がない。末摘花の邸は、浅茅《あさじ》は庭の表も見えぬほど茂って、蓬《よもぎ》は軒の高さに達するほど荒れている。

兄の禅師《ぜんじ》だけは稀《まれ》に

山から京へ出た時に訪《たず》ねて来るが、

その人も昔風な人で、同じ僧といっても生活する能力が全然ない、

脱俗したとほめて言えば言えるような男であったから、

庭の雑草を払わせればきれいになるものとも気がつかない。

浅茅《あさじ》は庭の表も見えぬほど茂って、

《よもぎ》は軒の高さに達するほど、

《むぐら》は西門、東門を閉じてしまったというと

用心がよくなったようにも聞こえるが、

くずれた土塀《どべい》は牛や馬が踏みならしてしまい、

春夏には無礼な牧童が放牧をしに来た。

八月に野分《のわき》の風が強かった年以来廊などは倒れたままになり、

下屋の板葺《いたぶ》きの建物のほうはわずかに骨が残っているだけ、

下男などのそこにとどまっている者はない。

🍂🎼三味線独奏・間 written by 伊藤ケイスケ🍂 

 

🌷第15帖 蓬生(よもぎう)のあらすじはこちら↓

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