2023-02-25から1日間の記事一覧
壬生忠岑 みぶのただみね(30番)古今集 恋・625 有明の つれなく見えし 別れより あかつきばかり うきものはなし 〜あなたと別れたあの時も、 有明の月が残っていました。 あなたと別れてから、 有明の月がかかる夜明けほど つらいものはありません。 壬生…
凡河内躬恒(29番)古今集 秋 下・277 ❄️ 心当てに 折らばや折らむ初霜の おきまどはせる 白菊の花 〜無造作に折ろうとすれば、 果たして折れるだろうか。 一面に降りた初霜の白さに、 いずれが霜か白菊の花か 見分けもつかないほどなのに。 凡河内躬恒 (お…
源宗于朝臣(28番)『古今集』冬・315 山里は 冬ぞさびしさ まさりける人目も草も かれぬと思へば❄️ 〜山里はいつの季節でも寂しい。 冬はとりわけ寂しく感じられる。 尋ねてくれる人も途絶え、 慰めの草も枯れてしまうのだと思うと。 源 宗于(みなもとのむ…
中納言兼輔(27番)『新古今集』恋・996 みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ 〜みかの原を二つにわけて流れるいづみ川。 そのいづみの名のように、 貴方をいつかみた訳ではないのですが、 どうして私は貴方を こんなにも恋しく思う…
貞信公(26番)『拾遺集』雑集・1128 小倉山 峰の紅葉ば 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ 〜小倉山の峰の美しい紅葉の葉よ、 もしお前に人の情けが分かる心があるならば、 散るのを急がず、 もう一度の行幸をお待ち申していてくれないか。 貞信公 ていし…