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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

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【源氏物語199 第十帖 賢木11】御息所は、十六で皇太子の妃になって、二十で寡婦になり、三十で今日また内裏へはいったのである。

💠🎼 Regret 🎶 music by gooset

恋をすべきでない人に好奇心の動くのが源氏の習癖で、

顔を見ようとすれば、

よくそれもできた斎宮の幼少時代を

そのままで終わったことが残念である。

けれども運命は

どうなっていくものか予知されないのが 人生であるから、

またよりよくその人を見ることのできる日を

自分は待っているかもしれないのであるとも源氏は思った。

 

見識の高い、

美しい貴婦人であると名高い存在になっている御息所の添った

斎宮の出発の列をながめようとして

物見車《ものみぐるま》が多く出ている日であった。

 

斎宮は午後四時に宮中へおはいりになった。

宮の輿《こし》に同乗しながら御息所は、

父の大臣が未来の后に擬して東宮の後宮に備えた自分を、

どんなにはなやかに取り扱ったことであったか、

不幸な運命のはてに、

后の輿でない輿へわずかに陪乗して

自分は宮廷を見るのであると思うと感慨が無量であった。

十六で皇太子の妃《ひ》になって、二十で寡婦になり、

三十で今日また内裏へはいったのである。

そのかみを今日《けふ》はかけじと思へども

心のうちに物ぞ悲しき

御息所の歌である。

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