google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語719 第22帖 玉鬘19〈たまかずら〉】「藤原瑠璃君《ふじわらのるりぎみ》という方のために 経をあげてよくお祈りすると書いてください。その願果たしもさせていただきます」右近は伝えた。

雑用をする僧は願文《がんもん》のことなどもよく心得ていて、

すばやくいろいろのことを済ませていく。

「いつもの藤原瑠璃君《ふじわらのるりぎみ》という方のために

 経をあげてよくお祈りすると書いてください。

 その方にね、近ごろお目にかかることができましたからね。

 その願果たしもさせていただきます」

 と右近の命じていることも九州の人々を感動させた。

「それは結構なことでしたね。

 よくこちらでお祈りしているせいでしょう」

などとその僧は言っていた。

御堂の騒ぎは夜通し続いていた。

 夜が明けたので右近は知った僧の坊へ姫君を伴って行った。

静かに話したいと思うからであろう。

質素なふうで来ているのを恥ずかしがっている姫君を

右近は美しいと思った。

「私は思いがけない大きなお邸《やしき》へ

 お勤めすることになりまして、たくさんな女の方を見ましたが、

 殿様の奥様の御容貌《ごきりょう》に比べてよいほどの方は

 ないと長い間思っていました。

 それにお小さいお姫様が

 またお美しいことはもっともなことですが、

 そのお姫様はまたどんなに大事がられていらっしゃるか、

 まったく幸福そのもののような方ですがね、

 こうして御質素なふうをなすっていらっしゃる姫君を、

 私は拝見して、

 その奥様や二条院のお姫様に姫君が劣っていらっしゃるように

 思われませんのでうれしゅうございます。

🌺🎼#去りゆく冬を謳う written by #小林樹 

少納言のホームページ 源氏物語&古典 少納言の部屋🪷も ぜひご覧ください🌟https://syounagon.jimdosite.com

🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画。チャンネル登録お願いします🪷