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源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語363 第13帖 明石25】明石入道は山手の家から琵琶と事を取り寄せて琵琶を弾いた。源氏は十三弦を弾いた。その音に入道は敬服した。

老人は涙を流しながら、

山手の家から琵琶と十三|絃《げん》の琴を取り寄せて、

入道は琵琶法師然とした姿で、

おもしろくて珍しい手を一つ二つ弾いた。

十三絃を源氏の前に置くと源氏はそれも少し弾いた。

また入道は敬服してしまった。

あまり上手がする音楽でなくても

場所場所で感じ深く思われることの多いものであるから、

これははるかに広い月夜の海を前にして

春秋の花 紅葉の盛りに劣らない

いろいろの木の若葉がそこここに盛り上がっていて、

そのまた陰影の地に落ちたところなどに

水鶏《くいな》が戸をたたく音に似た声で鳴いているのも

おもしろい庭も控えたこうした所で、

優秀な楽器に対していることに源氏は興味を覚えて、

「この十三絃という物は、

 女が柔らかみをもってあまり定《き》まらないふうに弾いたのが、

 おもしろくていいのです」

などと言っていた。

 

【源氏物語 13帖 明石(あかし)】

連日のように続く、豪風雨。

源氏一行は眠れぬ日々を過ごしていた。

ある晩、二条院から紫の上の使いが訪れ、

紫の上からの文を読んだ源氏は

都でもこの豪風雨が発生している事を知る。

この悪天候のため、

厄除けの仁王会が開催されることになり、

都での政事は中止されていることが

使いの口から明らかにされた。

 

源氏らは都に残してきた家族を案ずる。

嵐が鎮まるよう、

源氏と供人らは住吉の神に祈ったが、

ついには落雷で邸が火事に見舞われた。

 

嵐が収まった明け方、源氏の夢に故桐壺帝が現れ、

住吉の神の導きに従い須磨を離れるように告げる。

その予言どおり、

翌朝明石入道が迎えの舟に乗って現れ、

源氏一行は明石へと移った。

 

入道は源氏を邸に迎えて手厚くもてなし、

かねて都の貴人と娶わせようと考えていた一人娘(明石の御方)を、

この機会に源氏に差し出そうとする。

当の娘は身分違いすぎると気が進まなかったが、

源氏は娘と文のやり取りを交わすうちに

その教養の深さや人柄に惹かれ、

ついに八月自ら娘のもとを訪れて契りを交わした。

 

この事を源氏は都で留守を預かる紫の上に文で伝え、

紫の上は源氏の浮気をなじる内容の文を送る。

紫の上の怒りが堪えた源氏はその後、

明石の御方への通いが間遠になり

明石入道一家は、やきもきする。

 

一方、都では先年太政大臣(元右大臣)が亡くなり、

弘徽殿大后も病に臥せっていた。

自らも夢で桐壺帝に叱責され重い眼病を患い、

東宮(冷泉帝)への譲位を考えた朱雀帝は、

母后の反対を押し切り源氏の召還を決意した。

 

晴れて許された源氏は都へ戻ることになったが、

その頃既に明石の御方は源氏の子を身ごもっており、

別れを嘆く明石の御方に源氏は

いつか必ず都へ迎えることを約束するのだった。

帰京した源氏は権大納言に昇進。

供人らも元の官位に復帰する。

源氏は朱雀帝や藤壺の宮の元に参内し、

親しく語り合うのであった。

 

🌊🎼Silent P written by 天野 七祈 🌊

 

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