google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

右大臣からの招き【源氏物語 115第八帖 花宴9】有明の姫君を思いながら悩ましく過ごす源氏。そんな時、右大臣から藤の花の宴に招かれた。

有明《ありあけ》の君

短い夢のようなあの夜を心に思いながら、

悩ましく日を送っていた。

東宮の後宮へこの四月ごろはいることに

親たちが決めているのが 苦悶の原因である。

源氏もまったく何人《なにびと》であるかの

見分けがつかなかったわけではなかったが、

右大臣家の何女であるかがわからないことであったし、

自分へことさら好意を持たない弘徽殿の女御の一族に

恋人を求めようと働きかけることは

世間体のよろしくないことであろうとも

躊躇《ちゅうちょ》されて、

煩悶《はんもん》を重ねているばかりであった。  

 

三月の二十日過ぎに右大臣は 自邸で弓の勝負の催しをして、

親王方をはじめ高官を多く招待した。

藤花《とうか》の宴も続いて同じ日に

行なわれることになっているのである。

もう桜の盛りは過ぎているのであるが、

「ほかの散りなんあとに咲かまし」

と教えられてあったか 二本だけよく咲いたのがあった。

 

新築して外孫の内親王方の裳着《もぎ》に用いて、

美しく装飾された客殿があった。

派手な邸《やしき》で何事も皆近代好みであった。

右大臣は源氏の君にも宮中で逢った日に

来会を申し入れたのであるが、

その日に美貌の源氏が姿を見せないのを残念に思って、

息子の四位少将を迎えに出した。

わが宿の 花しなべての 色ならば

何かはさらに 君を待たまし

右大臣から源氏へ贈った歌である。

 

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

💠聴く古典文学📚少納言チャンネルは、聴く古典として動画を作っております。ぜひチャンネル登録お願いします🌷