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御簾《みす》の中へ源氏ははいって行った。 几帳《きちょう》だけを隔てて王女御はお逢いになった。 「庭の草花は残らず咲きましたよ。 今年のような恐ろしい年でも、 秋を忘れずに咲くのが哀れです」 こう言いながら柱によりかかっている源氏は美しかった。…
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