google.com, pub-8944455872984568, DIRECT, f08c47fec0942fa0

源氏物語&古典🪷〜笑う門には福来る🌸少納言日記🌸

源氏物語&古典をはじめ、日常の生活に雅とユーモアと笑顔を贈ります🎁

【源氏物語575 第19帖 薄雲6】明石の上は、何事も姫君の幸福を先に考えねばならぬと悲痛な決心をする。大切な友のように過ごしてきた姫君の乳母とも お互いに別れを惜しむ。

源氏はいよいよ

二条の院ですることになった姫君の袴着の吉日を選ばせて、

式の用意を命じていた。

式は式でも紫夫人の手へ姫君を渡しきりにすることは

今でも堪えがたいことに明石は思いながらも、

何事も姫君の幸福を先にして考えねばならぬと悲痛な決心をしていた。

乳母《めのと》と別れてしまわねばならぬことでもあったから、

「気がめいってならない時とか、つれづれな時とかに、

 どんなにあなたの友情が私を助けてくだすったかしれないのに、

 これから先を思うと、

 お嬢さんのいなくなることといっしょに

 またそれがどんなに寂しいことでしょう」

と乳母《めのと》に言って明石は泣いた。

「前生の因縁だったのでございましょうね、

 不意にお宅で御厄介《ごやっかい》になることになりましてから、

 長い間どんなに御親切にしていただいたことでしょう。

 私の心に御好意は彫《え》りつけられておりますから、

 これきり疎遠にいたしますようなことは決してないと思われますし、

 またごいっしょに暮らさせていただく日の参りますことも

 信じておりますが、

 しばらくでも別々になりまして、

 知らない方たちの中へはいってまいりますことは苦しゅうございます」

と乳母《めのと》も言うのであった。

🌕お月見 by マニーラ

 

少納言のホームページ 源氏物語&古典 syounagon-web ぜひご覧ください🪷

https://syounagon-web-1.jimdosite.com

 

🪷聴く古典文学 少納言チャンネルは、聴く古典文学動画。チャンネル登録お願いします🪷